
この黒い折り紙を折って広げる。これだけであなたはメンタリストです!
フォーサイトが新たにお届けする準備も要らずに演じて頂けるメンタルマジックです。この作品は、浜松在住のマジック研究家:山田直弘氏の作品です。
本作品に出会ったのは、実はホームページの動画でした。たまたま私が同種の作品を考えていた時、参考資料として集めた動画の中に山田氏の作品を見つけました。あまりの完成度の高さに、直ぐに携帯電話を取り上げて、急いで連絡をとったのを思い出します。
それほどまでに不思議さと手軽さが相まっている作品でした。
トリックとしては、俗にプリンセスカードトリックと呼ばれるマジックで、相手が頭の中に思っただけのトランプを、一切のヒントもなく見事当てたように思わせるメンタルマジックです。
原案は非常に古く、過去にも色々な方法が発表されていますが、シンプルな原理なだけに大きな弱点を抱えたトリックでもあります。
先人のマジシャンも、この点の改良にアイディアを加える事を、非常に苦労していると感じることが多いです。
しかし、この作品は古くから伝わる「からくり折り」と「プリンセスカード」を見事に融合させて、その弱点を解消している、優れた作品となっています。
現象は、以下のようになります。
六角形に折られた黒い紙にトランプが描かれています。その中から1枚を選んでもらいしっかりと覚えてもらいます。マジシャンが一瞬その黒い紙を隠して、再度示した時には覚えたカードはなくなり、カードが描かれていた部分がきれいに抜けているのです。
誰でも実演できるほどシンプルな操作を念頭に考えられているので非常に魅力的な商品になったと思います。
最後に、これは2006年の浜松マジックソサエティー発表会のお土産マジックとして配布したそうです。
私は、その仕事上たくさんの商品サンプルをいただきますが、多くの場合、商品化までにデザインを変えたり作り直したりなど、多少アイディアを加えることが多く、その修正に非常に多くの時間と手間を使うのですが、今回の作品は、ほぼ完成形として仕上がっておりました。
今までに発売されている同種のトリックと比べると、格段に簡単でありながら、目の前で1枚のカードがなくなってしまう所をはっきりと示せる点は、非常にビジュアルなメンタルに仕上がっています。
財布に入る程度の大きさですので、いつも持ち歩いて、気軽に演じてみて下さい。